【ちょっと不思議話】父が他界した時の話

自分には霊感はないと思っている。

見えた事もないと思っているけれど、

改めて過去を振り返ってみると

そういえば、そんな事もあったな?

程度には不思議な体験をしているような気もする。

 

そんな話を少しばかり。

 

まず1つ目のお話は

中学生の頃、父が病気で他界した。

その時に夢なのか現実なのかわからない体験をした話。

 

我が家は当時、母と妹たちと家族みんなで

2Fの部屋で川の字に並んで寝ていた。

 

夜トイレに行こうと起きたのは覚えている。

部屋を出て左に曲がるとトイレがあり

右に行くと階段がある。階段をおりると玄関。

 

自分はトイレに行き、そのまま部屋に戻ったはずなのだが

なぜか階段をおりており、階段下には真っ白な父が立っていて、

私の事をじっと見ていた。

 

何かを渡してこようと手を伸ばしてくる父に

私はずっと『いらない、いらない』と言い続けて

 

ふと目を覚ますと布団の中。

 

あれ?夢だったのかな?なんて思いながら・・・

それにしては妙にリアル。

 

トイレからそのまま布団に戻ったのか

それとも階段を下りたのかは今でもわからないけど

 

あの時に会った真っ白な父は、私に何を渡そうとしたのか。

あの時、父が渡してくるものを受け取っていたら

どうなっていたのか。

あれから何十年と経った今でも考える事がある。

 

当時、母に話したら笑っていて、

どうやら母の夢にも父が出てきたみたいだった。

(母の場合は完全に夢の話)

夢の中では

家族で電車に乗るはずが、

妹がぐずったため母は足を止めてしまったそうだ。

父だけ先に電車に乗って、そのまま出発してしまって

おいて行かれてしまったのだと。

 

あの電車には私らは乗ったらダメだったんだね、

なんて話で終わったけども

 

身近な人が亡くなった寂しさや色々な思いが

夢を見せているのかな?とも思った。

 

あれから何十年と経っているが、父が夢に出てくることはない。

父との思い出も覚えているものと、かすんでいるものがある。

きっとそのせいだろう。